【実践】かりゆしウェア・柄シャツの正しい洗い方(2020.08.27)
たくさんの色が入ったかりゆしウェアやアロハシャツなどの柄シャツには、おさえておきたい正しい洗濯の方法があります。
正しい洗濯ができれば型くずれ無く、色あせもしにくくなり、お気に入りのかりゆしウェアを長く着ることができるのでぜひ実践してみて下さいね。
記事の後半では失敗例も載せていますので、教訓としてご覧ください。
主なポイントは3つ!
・洗剤は「中性」がおすすめ
・漂白剤は使わない
・濡れたシャツには要注意
かりゆしウェア・柄シャツの正しい洗濯方法|手順
かりゆしウェアや柄シャツの正しい洗濯方法の手順をご紹介します。
まずは洗濯表示を確認しよう
2016年に洗濯表示が新しくなりましたが、まだ見慣れない人も多いのではないでしょうか。今回はこの洗濯表示一覧を使って、MAJUN(マジュン)のかりゆしウェアの洗濯例をご紹介します。
素材や製法によって洗濯表示は変わってきますが、今回紹介する洗濯方法は色・柄物の洗濯の基本となりますので参考にしてくださいね。
上手な洗濯方法
1.洗濯表示を確認
シャツの内側に縫い付けられた品質表示タグを確認します。このかりゆしウェアの場合は…
・水温は40度を上限にして、「標準~弱い」の処理で洗濯機に入れる
・漂白はNG
・タンブル乾燥(熱風を当てて乾かす乾燥。ほとんどの乾燥機はタンブル乾燥です)はNG
・日陰で吊り干しをする
・アイロンは150度までの中温でおこなう
・ドライクリーニングNG
・通常のウェットクリーニングが可能(クリーニング店での洗濯方法)
となります。
2.表示に合った洗剤を使う
一般的な洗濯洗剤には大きく分けて2つあります。
一つが「中性洗剤」、もう一つが「弱アルカリ性洗剤」です。
「中性洗剤」はおしゃれ着洗いに多く、弱アルカリ性洗剤に比べて洗浄力は弱くなりますが、衣類にかける負担は少なく、お洋服に優しく洗濯ができます。
「弱アルカリ性洗剤」は洗浄力が高く、皮脂汚れやタンパク質汚れが多いものに向いています。洗浄力が強い分、衣類への負担は大きく、デリケートなお洋服には使用できません。
プリントされた生地がよく使用されているかりゆしウェアには、衣類への負担の少ない「中性洗剤」がおすすめです。
また、見落としてしまいがちですが、「蛍光増白剤(蛍光剤)」や「漂白剤」が含まれる洗剤にも注意が必要です!
MAJUN(マジュン)のかりゆしウェアは、「蛍光増白剤(蛍光剤)」「漂白剤」の使用は禁止しているものがほとんどです。それらが配合されている洗剤を使用することでも衣類にダメージを及ぼしてしまうので、洗剤の表記はきちんと確認することをおすすめします。
※蛍光増白剤とは…目に見えない紫外線を吸収し、目に見える青い光(蛍光)に変えることで見た目の白さを増す効果がある薬剤です。白物の衣類やシャツであれば蛍光増泊剤入りの洗剤で洗うことで白さを保つことができます。
洗濯ネットに入れよう
かりゆしウェアはぜひ、洗濯ネットへ入れてください。その時は畳んで入れるのが正解。
少し手間ですが、ネットのサイズに合わせて畳んで入れることで型くずれやシワになりにくく、シャツをキレイに洗濯することができます。
日陰で吊り干し
干すときには、洗濯表示の説明通り日陰で吊り干しにします。その理由としては、濡れたまま直射日光に当ててしまうと紫外線の影響で色あせしやすくなるためです。
特に日差しの強い夏の日中は注意が必要です。場合によっては室内に干すことを考えてもいいかも知れません。
また、ひとつ小さなポイントとしては、形を整えてシワを伸ばしておきましょう。
そうすることで、乾いた時のシワを軽減し、アイロンがけが楽になります。
【写真付き】間違ったお手入れをしてしまうと…
使用を避けてほしい洗剤や漂白剤、うっかりやってしまいがちな濡れたまま放置の結果をリアルにお伝えいたします。
MAJUN(マジュン)の製造スタッフ監修の元、行った実験になります。みなさんはこのようにならないよう、正しい洗濯でお気に入りのかりゆしウェアを長く着てあげてくださいね。
色あせの原因は、蛍光増白剤入り洗剤かも?!
少し分かりにくいかも知れませんが、左の蛍光増白剤入り洗剤を使用したほうの水色部分が少し明るく、薄くなってしまっています。
蛍光増白剤の「白く見せる」特徴が、色柄物には「色あせ」のように作用してしまいます。あなたが色あせだと思っているものも、もしかすると蛍光増白剤が原因かも知れません。
ん?少し色が薄くなった??と思ったら漂白剤入り洗剤が原因かも
まだ新しいのに色や柄が薄くなった気がしたら、漂白剤入りの洗剤が原因かも知れません。
洗濯洗剤の中に入っている漂白剤は結構見落としがちなので、洗剤を買うときに確認をして買うのが良いかも。
ちょっとしたうっかりで、お気に入りのシャツを台無しにしてしまうのは避けたいですもんね。
色が滲んだ、薄くなった原因は塩素系漂白剤?
塩素系漂白剤は、色素を分解する力がとても大きい漂白剤です。実際に塩素系漂白剤を使用してみたところ、上の写真のように、赤色が白い部分に滲み出てうっすらピンク色に染まってしまいました。こうなると残念ですよね。
こちらの写真は、塩素系漂白剤を5倍と10倍に薄めたものを塗布し、1時間経過後の状態を比較したものです。
5倍のものはパッと見てわかるぐらい色が抜けてしまっています。10倍のものは少し分かりにくいですが、お気に入りの物であれば少しでも色が変わってしまうと思うと、想像しただけでもショックではないでしょうか。
また、黄ばみや頑固な黒ずみなどを落とすためにつけ置きをすることがあると思いますが、その時に漂白剤を使ってしまうと、取り返しのつかないことになってしまいます。
左のつけ置き前のかりゆしウェアには薄いブルーの線がありますが、右のつけ置き後では薄いピンク色になってしまい、遠目にはほとんど消えてしまったように見えます。
これでは全く別のシャツです。こんな悲しいことにならないように、皆さんはぜひ漂白剤にはお気をつけください!
アイロンをかけたら黄ばんだ!すすぎ残しが原因かも
洗い終わって、乾いた状態では特に問題は無かったのにアイロンをかけていたら黄ばんだ!こんなときに考えられるのが、漂白剤入り洗剤のすすぎ残し。
本来、漂白剤入りの洗剤で洗濯するのもタブーなのですが、気づかず洗濯してしまったときに起こりうる第2のリスクがこのすすぎ残し、洗剤の溶け残りです。洗剤がキレイに洗い流されずに衣類に残ったままの状態でアイロンをかけてしまうと、熱で色落ちした染料が生地に付着してしまったり、生地に残った漂白剤成分がアイロンの熱に反応して、生地の変色が起こってしまうことがあるのです。
洗濯をするときにはなるべく詰め込まず、洗濯機の容量に余裕を持って洗濯してくださいね。
色移りは、濡れたシャツに気をつけて
色移りについてのお声を頂くことも多いので、今回はどのような状況で色移りしてしまうのかも検証してみました。
乾いたシャツの上に、真水で濡らし軽く絞った色柄物のシャツを乗せます。そのまましばらく放置。その後どうなったかを見てみると…
うっすらと色が移っていました。普通の水で濡らして、置いておくだけで色が移ってしまうんです!
夏場の汗を吸ったシャツや雨で濡れてしまったシャツは、そのまま洗濯カゴに入れてしまわずに、ハンガーにかけて軽く乾かすか、すぐに洗濯するようにしてくださいね。
また、洗濯後は濡れた状態でそのまま放置せずに、すぐに干すようにしましょう!
洗濯表示を守ってお気に入りのシャツを守ろう
いつもお洗濯をされている方には当たり前なことも多かったと思いますが、うっかりやってしまうことも多かったのではないでしょうか。
ちょっとしたミスで起こる「色移りした」「滲んだ」「色があせた」などのトラブル。そんなうっかりミスでお気に入りのお洋服を台無しにしてしまうのは、誰もが避けたいこと。
お気に入りのかりゆしウェアやアロハシャツ、色柄物を長く楽しんで着ていただくためにも、今回紹介した正しい洗濯方法と洗剤選びをぜひ実践してもらえたら嬉しいです。